デーヴ・A・グロスマン著 「戦争における”人殺し”の心理学」によると
第二次大戦以前での米兵の最前線での発砲率は10%~15%であるらしい。
残りの8~9割の人間は敵兵を撃とうとしない
その後、訓練方法を変えて朝鮮戦争での発砲率は50% ベトナム戦争では
90%以上に達したが、戦場で敵兵を殺した米兵の多くが帰還後PTSDに罹患
した
この問題について語れ
>>1
> 第二次大戦以前での米兵の最前線での発砲率は10%~15%であるらしい。
> 残りの8~9割の人間は敵兵を撃とうとしない。
ちなみにこの10~15%という数字(原文では発砲率1~2割)は、あくまで戦場で自分の銃を“発砲しただけ”の話な。
その10~15%の人間のうち、実際に敵兵を狙って発砲した人間は更に極わずか。
残りの人間は意図的に敵兵を外して撃っていた。
しかもその極わずかの、軍の命令通りに的確に敵兵を狙って撃てた兵士の割合は、一般人で殺人事件を起こす割合とほぼ同じであった。
何故このような結果になったのかというと、元々人間(それ以外の動物も)には「殺人は人道上最悪の悪事」という同種同士は殺せないという心理が働くため、例え兵士といえど正常な心理状態の人間には殺人は不可能である。
第二次大戦当時は、まだその心理的なブロックを外すという訓練が行われていなかったため、そういう訓練無しに人を撃てた人間というのは、正常の心理状態とは違う、いわば元々殺人の素質のあった人間、若しくはそういう心理状態に陥りやすい人間のみだったという事。
「人は人を殺せない」
鉄砲でもこのレベルなんだから、弓矢・刀槍の時代だったらもっと攻撃率(?)が低かったのではないか
防衛戦ならともかく現場の雰囲気は虐殺含みの侵略戦だしな
もし深い恨みのある相手だったら攻撃に躊躇するだろうか
イングランドの長弓兵が強かったのもこれが関係あるのかな
あまり狙いを定めずに曲射する武器だから、心理的な抵抗は少ないんじゃないか
>>8
実際戦国時代の合戦でも、刀や槍より弓矢による死傷者が圧倒的に多かった
というのを何かで読んだな
足軽の陣笠や、ヨーロッパでも弓矢が盛んな戦場では昔のイギリス軍の皿型ヘルメットのような
浅くて広い防具が使われたのも、上から降る矢の対策だったと言われているし
だがその後、横から来る鉄砲の普及により廃れていったみたいだ
と語っていたけど、昔の日本人にとっても殺人は心理的にハードル高かったのかね
心理的ブロックを外す訓練は今や何処の国の軍隊でも行われてるから、自衛隊もやってるでしょ。
ただ、そんな左翼連中が真っ先に批判の的にしそうな事、口が裂けても「やってます」なんて言えないわな。
小銃から爆撃機までモニター画面で間接的に敵を見たりすることで
心理的な障害を回避する方向に向かってるよな
その内、艦船も半無人化するんだろうね
ちょっと違うな。
問題はそのモニターを通して照準を合わせた標的が、車両なのか、人間なのかで心理的ストレスは大きく変わるという事。
標的が車両なら「自分は車両を破壊したのだ、中の人間を殺した訳ではない」と自己暗示を掛けることでストレスは軽減されるが、それが人間なら「自分は人を殺してしまった」と自己嫌悪に陥る。
一番良いのが、榴弾砲や迫撃砲など、目標を直接見ずに撃てるモノ。自分は指示された“場所”に撃ち込んだだけで、そこに何があるかは知らないで済む。
海軍が1番良さそうだな
特に潜水艦
スレタイの著書にも書いてあったけど、PTSDの発症率は海軍が一番低かったとか。
潜水艦に限らず、水上艦ですら海戦ではお互いの乗務員が目視できる距離まで近づくことは殆ど無いから。
潜水艦は別の意味でヤダ
東京大空襲の時のB-29の搭乗員は地上から人などが燃える臭いを直接感じたらしい
一方ベトナム戦争じゃそのようなことは感じず、罪悪感もなにもなかったそうな
ごまんといるが、こういう連中は人殺しに向いてるのだろうか?
二次大戦中のドイツ空軍だったか、戦闘機のエースパイロットを養成する課程で若い頃喧嘩ばかりしていた奴等を優先的に集めたという話があったな。
理由は、彼等は「世の中には暴力というものが必要だ」という事を知っているから。
逆にちょっと人としてどうかと思うが
そういう復讐心は普通に沸くらしいぞ。
問題は、戦場に送り込まれたばかりでそういう心境になってない新兵。
「人殺しをしたい」「愛国心」「代々軍人の家系」「食いぶちが欲しい」
まぁ人殺しを楽しむ奴は極少数派だろうけどどうすればそういう考えに至るのか。
出世の手段がないな?
時代や国によっても違うと思うが
侵略や略奪が常態の世界なら強さを求めると殺人は必須の項目になるのでは?
J・B・ハリスは自伝「僕は日本兵だった」の中で、初陣において敵に銃口を向けるどころか
円匙を使って掘った穴に頭をうずめて震えることしか出来なかったと赤裸々に告白してる
高部正樹も、アフガニスタンの初めての戦場では何時自分に弾が当たるか怖くて仕方なく
とても戦闘どころじゃなかったと自著で述べてるな
タイトルと著者名は知らないが
大岡昇平の「俘虜記」だろ
大岡は京大仏文科卒のインテリなんで一般的な日本兵とは言えんかもしれんが
柔道やレスリングみたいに自分の手で相手を投げたり絞めたり、ボクシングみたいに直接打撃を加えるものは効果が大きそうだが
今時、何処の軍隊でもそういう格闘技を訓練に取り入れているぞ。
パニックに陥らないための保険みたいなもんでしょ。
ココ軍板だぞ
軍人も大半は適応するからな
人を撃った警官も軍人もPTSD発症しない人の方が多い訳だし
神様のお導きののままに
ってやつだ
PTSDになるのは自分がやった行いに納得できなかった人間だったと思うけど。どうだったかな。
今と比べ物にならないくらい神仏の影響力がある時代で、かつそのご加護があれば精神面ではほぼ無敵だろうね。
いまだに自爆テロなんかやってる現代と中世がそんなに変わったとは思えん
シモ・ヘイヘみたいな規格外もいるけどさ
躊躇無く事務的に人を殺せるようになれば
ナチやポルポト派並の残虐行為も平気でできる人間を造ることができるわけだが
それが自国民に向けて発揮する事も可能だとすると・・・
戦後その兵士は殺人を躊躇する精神構造に再矯正する必要があるな
矯正不能なら殺処分も有りか?
アフリカあたりの少年兵や少女兵がまさにその問題にぶつかってるね
武装解除後の就業プログラムで社会復帰させても、武装勢力時代の習慣が抜け切らずにまた犯罪へ走る傾向にあるらしい
そうなったら確実にヤらなきゃヤられる状態だが、そんな場合の心理や如何に?
銃剣突撃に移行する段階で相手方が壊走しているケースが多い
相手に突撃を許しながら踏み止まって応戦できる兵隊ってフランス革命以前では稀じゃないか?
そして陣地にすえられた機関銃が陸戦を変えた。
人を傷つけることに抵抗感があればどちらも無理だろう
兵士は義務を果たしているだけ。
近代国家では全ての国民に国防の義務がある。
銃を取っても敵兵を狙わないのは脱税や汚職と同じ。
いや同胞の命を危険に曝すという点で、もっと悪質だろう。
現場の人間はもっと単純。
> 兵士は義務を果たしているだけ。
> 近代国家では全ての国民に国防の義務がある。
絞首刑じゃ生ぬるいと思うくらいの凶悪犯にだって、死刑判決を出す裁判員・裁判官
の心理的重圧は相当だというし、死刑執行人だって嫌なことに変わりはだいだろう?
義務だと思ってようやく実行できるかどうかという話だよ。
兵士・軍人はウォーゲームの駒でもなんでもない、感情を持った人間なんだから、
「命令すれば」「義務だから」で済む訳がないよ。
敵が来たら撃つ、ただそれだけ
そう思ってたのに調査してみたら撃たない奴らが一定数いる、それは何故だろう?彼らに撃たせるにはどうしたらいいのだろう
というのがこの本の主題。
第一次大戦時も、初年度のクリスマス休戦に始まって、塹壕戦が長期化すると向き合ってる敵と交流が生まれて、
新任の兵隊が不必要に攻撃して敵に死傷者を出すと、「すまんかった、勘弁してくれ」ってわびを入れにいくエピソードが
あったりと、全然真面目に敵を殺そうとしてないんだがな。
ヒストリーチャンネルでやってたWWⅠの記録番組でも、殺意一杯のコメントを残してる兵士って、一緒に暮らしてる期間が
長い戦友が殺されたときに復讐心に燃えてだし。
というか、スナイパー関係の本読んだことないのかね。第一次大戦のころはスナイパーは嫌われもので、
理由は空気を読まずに平気で敵を殺すからだったなんだが。
分かれ目が
パープルハートなら簡単に貰えるよ
勲章っていらない物の代表格じゃね?
自衛官には勲章は無いから勲章を貰った海外の軍人に羨ましいって言ったら本来は
勲章を貰えるような戦争をしないのが軍人の誇りだって言われたらしいし
>>502
殉職…ウッ
軍人かっけぇえええ
自衛官しょぼいぃ
でも軍人はカッコいい言葉を言ったけど勲章がない自衛官が心の底では羨ましいのかもね
軍人は攻撃する事が重要
自衛官は守る事が重要だから
誰も死ににくいから
昔に無血革命なんてあったけど敵も味方も誰も死なないのが理想なんだろうね
戦争が起こるのは何故か?
お国間のトップ同士の話しの食い違い(宗教である場合がある)
トップの喧嘩のとばっちりに下が動かされる
何してるんだろう
トップ同士だけじゃいけないのか?
いや、トップ同士で決めると国民が文句を言うからか
だから文句を言われない為に国民を戦わせるのかな
実際、医者でPTSD患ってる人いるよ
死人を見たからじゃなく、患者を救えなかったという罪悪感や無力感で強烈なストレスに晒されるのが原因だけど
それに適応できず脱落する研修医とか珍しくもないし
ミルトン・メイター大佐が第一次大戦の退役軍人から受けた注意、「戦闘のときに発砲しない兵士が大勢いるから気をつけろ」
と言われたってエピソードのように、第一次大戦の時も兵隊は発砲しなかったって事例は載ってるんだがね。
塹壕の兵が発砲をためらったり
ロクに狙わずに発砲したのは
自分が撃たれるのが怖かったからでしょ。
だから潜望鏡付きライフルなんてものが
開発されたわけだし。
無人兵器を操作している側がPTSDになるのは結構有名だけど、人間側はどうだろう?
敵は正真正銘ただの機械だから撃つことには躊躇しないかもしれないけど、単純に無人兵器の戦闘能力が高かったらびびってPTSDになりそうな気もするけど。
>>721
その問題に付いてはP・W・シンガーの『ロボット兵士の戦争』に記述があった
この本自体とても面白いのでお勧め
機関銃が5挺あって1挺しか撃たなかったら機関銃陣地なんてすぐ落ちる
無理矢理撃ってPTSDコースに乗る率高そうだな
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